Album:Electro Lovers Vol.2
Song:夏なんです
”夏なんです”
作詞:松本隆
作曲:細野晴臣
田舎の白い畦道で
埃っぽい風が立ち止る
地べたにペタンとしゃがみこみ
奴らがビー玉はじいてる
ギンギンギラギラの太陽なんです
ギンギンギラギラの夏なんです
鎮守の森は深緑
舞い降りてきた静けさが
古い茶屋の店先に
誰かさんとぶらさがる
ホーシツクツクの蝉の声です
ホーシツクツクの夏なんです
日傘くるくる 僕は退屈
日傘くるくる 僕は退屈
ルルル…
空模様の縫い目を辿って
石畳を駆け抜けると
夏は通り雨と一緒に
連れ立っていってしまうのです
モンモンモコモコの入道雲です
モンモンモコモコの夏なんです
日傘くるくる 僕は退屈
日傘くるくる 僕は退屈
ルルル…
夏になると聞きたくなる曲。はっぴいえんどの永遠の名曲。歌詞、メロディー、アコギのコードの響き、ベースとドラムの絡み、なにか1つが欠けても壊れてしまう砂の城のような作品です。この歌詞をよく読むと「僕は退屈」以外はすべて情景詩になっています。情景を歌っているだけなのに、ず~んと心に浸みてきます。
「夏の空」の青さと雲の白さ、森の静けさと蝉の声の喧騒、そして「ギンギンギラギラ」や「ホーシツクツク」「モンモンモコモコ」の音の響き。詩集の中の1作品と言われても違和感がありません。それほど、詩としても完成されていると思います。この詩の主人公の背景を考えてみます。おそらく地元の子ではないでしょう。田舎の子は日傘をさしたりはしません。やはり麦わら帽子でしょう。おそらく都会の子(もしくは青年?)で、誰かと(例えば母とか彼女?)と何処かへ出かけて、待っているという状況設定も可能です。でも、何故か「孤独」なんですね。夏の風景のなかに、たった一人で佇んでいる感じがします。
「はっぴいえんど」については皆さんご存じでしょうが、メンバーは細野晴臣、大瀧詠一、鈴木茂、松本隆。(この曲よく聞くと細野氏と大瀧氏がハモってますね。今となっては、なんと豪華!)
彼等が初めて日本語でのロックを完成させたと言われていますが、松本隆氏の詞がなかったとしたら、こんなに長く語り継がれることはなかったような気がします。
そんなわけで、あ~つ~い~、毎日が続いている今の季節にはピッタリなんですが、さらに涼しく、大胆にも、この曲をPerfume風(?)+レゲエにアレンジしたヴァージョンをご紹介します。スチール・ドラムの音色がたまりません。
(残念ながら音源はありません。)
(「やっぱり、オリジナルがいい?」という方の為に)
0 件のコメント:
コメントを投稿