Song:日だまり
すでにTVなどでご存じのことと思いますが、女優の田中好子さんが乳がんのために4月21日に死去されました。相棒のY氏がFace Bookで紹介していたように浪夢のリード・ギタリストであり、弟でもある伊崎健太郎(以下I.Kと略)が監督したテレビドラマに幾度となく出演していただき、バンドの練習の合間にいかに素晴らしい女優さんであり、人間的にも尊敬できる方だったことを聞いていましたで、お会いすることはなかったものの、とても他人事とは思えませんでした。
I.Kが監督した田中さん出演の作品を挙げると、
火曜サスペンス劇場「あのひとの髪」
放送日:2001年5月8日(火)日本テレビ
火曜サスペンス劇場「あのひとの匂い」
放送日:2002年4月30日(火)日本テレビ
火曜サスペンス劇場「料理講師 奥瀬かほり」
放送日:2003年9月 2日(火) 日本テレビ
冬のドラマスペシャル「柳川・雲仙~想い出の郷土料理」
(料理講師 奥瀬かほり2) 日本テレビ
放送日:2005年12月26日(月)
ローカル・ドラマでは
FBS 24時間TVドラマスペシャル「瞳スーパーデラックス」
放送日:2006年 8月26日(土) FBS
FBS 24時間TVドラマスペシャル「私は一本の木に恋をした」
放送日:2008年 11月16日(日)FBS
特に2001年の「あのひとの髪」は弟にとってもFBS(福岡放送)でのドラマ制作の第一歩であり、日テレの火曜サスペンス劇場という大きな仕事だったので、家族全員で、我がことのようにドキドキしながら見たものでした。田中好子さんが妻で川島なお美さんが夫の愛人という役柄で、ドラマの中で対立する場面があり女同士の対決シーンで、お互いを「ビンタ」する場面があったのですが、本気の「ビンタ」応酬の凄まじさに画面に釘付けになったのを憶えています。数日はお互い頬の腫れがひかなかったらしく、本当の女優魂を感じたと言っていました。すべての撮影を終えて打ち上げをした天草の旅館での出来事。撮影の前からマネージャーに「キャンディーズ」の話は封印して下さいと言われていたそうで、絶対その話はしないつもりだったそうですが、撮影終了の達成感もあったのか、場を盛り上げようと田中さんがカラオケで「キャンディーズ」メドレーを自らすすんで歌って下さったそうで、思っても見なかった大宴会となったそうです。あんなに楽しかったことはなかったと話してくれました。この事は川島なお美さんも忘れることができない出来事だったらしく、自身のブログでも取りあげています。(→「田中好子さんのこと」)
誠実な人柄、演技にかける情熱に魅了され、それ以後、I.Kのほとんどの作品に出演していただくことになりました。一作一作を楽しみにしていた父は2002年に母も2007年に他界しましたが我が家にとって田中好子さんはかけがえのない女優さんでもありました。そしてI.Kにとっては一緒にキャリアを積み重ねていった戦友のような存在であったようです。
最後にI.Kからのメッセージがとどきましたので掲載させていただきます。
「スーさんとのエピソードは数えきれません・・・・
今だ、状況が把握できてなくがんで亡くなったことを受け入れられずにいます。
“女優”・・・という職業は様々なタイプがいますが、その中でも秀逸の女優でした。
スーさんがいつも職業のなかに追及していたのは“気持ち”でした。
この“気持ち”を一体どう持ち続けるか?
それは、キャンディーズというアイドルグループからの出発という光と影がいつもあったような気がします。
天草の宴会場で歌ってくれたキャンディーズメドレー・・・
娘のがんを告知された母を演じる“気持ち”の追及・・・
自殺をする夫の死を受け入れる妻の““気持ち””・・・
親友の裏切り・・・老いに対する問題・・・
社会にある様々な問題に直面する人が抱える“気持ち”を追及していく・・・
これらすべてが、病気と戦っているときに行われていたことがたまりません・・・。
「瞳スーパーデラックス」の出演依頼をしたときは、実弟さんが主人公と同じ、骨肉腫で亡くなっていたと知らず、彼女は“がん”を見つめる役はお断りしているということを聞き、あわてて福岡に舞い戻りました。
しかし、田中さんからすぐに電話をもらい快諾していただきました。
その時に、「これは私の“使命”だから」と言った言葉が今でも忘れられません。
今日、葬儀の席で亡くなる前の肉声が流されました・・・
田中さんがいつも心の中に持ち続けた“社会貢献”をまた、肉体をなくしても始めようとしていると感じました。心からご冥福をお祈り申し上げます。
震災で失われた多くの御霊と、気高く、透明で、純粋な魂を持ち、ドラマの中で一緒に戦った同士でもあった女優田中好子に謹んで、“日だまり”を贈ります。」
(”日だまり”オリジナル曲By 浪夢)
(”日だまり”(inst.version)オリジナル曲 By 浪夢)
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