2011年8月29日月曜日

音のコラム4:去りゆく夏へ

8月も終わろうとしています。この夏に巡り会った色々な人や想い出に思いを馳せながら「あ〜もう夏も終わりか〜」などと、ちょっとしんみりした気分になりますね。
そんなわけで「去りゆく夏」へ贈るメロディーをセレクトしてみました。今回は歌はなし。インストでいってみたいと思います。


まずは、大好きなBeach Boysからのこの1曲。
("Summer Means New Love" by Beach Boys)

シンプルなのに何故こんなに胸にキュンとくるのでしょう。1965年のアルバム「Summer Days (And Summer Nights)」から。
浜田省吾さんがいた「愛奴」の”二人の夏”の間奏に使われていたことで有名ですが、タツロー氏の新譜「Ray Of Hope」のボーナスCDJoy1.5に収録されてました”二人の夏”では佐橋佳幸さんの思いの一杯つまったリードが堪能できます。

("Memories Of Summer" by Tony Hatch)

UKのバカラックと言われていますトニー・ハッチの隠れた名曲。1974年のアルバム「Hit The Road To The Meland」から。
「タラ〜タラ〜♪」という単純なフレーズの繰り返しなんですがすごく良く練られたメロディーだと思います。Tony Hatchで有名な仕事はペトラ・クラークとの”Downtown"を初めとする一連の作品ということになりますが、それだけでなく他にも素晴らしいメロディーを沢山残しています。その内、是非取り上げみたいコンポーザーです。

("A Summer Place " by Percy Faith & His Orchestra

夏の終わりの定番、パーシー・フェイス・オーケストラ最大のヒット曲。どこからか城達也さんのナレーションが聞こえてきそうです。ドロシー・マクガイア、リチャード・イーガンらが主演した映画「避暑地の出来事(原題は”A Summer Place”)」のサントラとしてマックス・タイナーが作曲したもので、パーシー・フェイスはアレンジとプロデュースを担当している。邦題「夏の日の恋」この邦題は上手いです。1960年2月22日にはビルボードのシングルチャートで1位に輝き、4月25日まで、実に9週間も1位を独走しただけでなく、この年の年間1位シングルにも選ばれています。この映画を見たことのある人は少ないと思いますが(私も見たことありません)映画を見てなくてもその内容が充分想像できるのがスゴイですよね。

("Summer Knows" by Michel Legrand)

夏の終わりのせつないメロディーと言えばやっぱりコレですね。これも1971年の映画「思い出の夏」(SUMMER OF '42)のサントラ。巨匠ミッシェル・ルグランの代表作でもあります。このラッシュでおわかりのように年上の女性と過ごした、15才の少年のひと夏の体験・・。といったこれもかなり胸キュンものの内容になっておるようです。この映画が好評だったのか「続・おもいでの夏」まで作られたとありますが、続編まで見ている方はかなりの映画通とお見受けします。見たことのある方は御一報を。
この曲も星の数ほどカバーがありますが、ジャズトランペッターのアート・ファーマーの日本で制作された同名のレコードはジャケットといい、内容といい秀逸です。これも機会があれば是非。

後半の2曲には後に歌詞が加えられ、歌物もありますが、メロディーだけの方が「去りゆく夏」には似つかわしい気がします。

4 件のコメント:

  1. どの曲もすばらしいね。本当にキュンと来るもんね。このキュンをいつまでも味わっていたいな。
    全ての曲に共通して、主旋律のメロディーの美しさもさることながら、間を埋める、または後ろに流れるメロディと楽器の選択のステキなこと。

    ウルトラセブンの、セブンセブンセブン(ぷおお〜)セブンセブンセブン(ぷおお〜)のぷおお〜 だよ。
    あれ、ちょっと違ったかあ。

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  2. そうなんですよ。ストリングスが奏でるメロディをいかに際だたせるかですよね。確かに、邪魔をせず効果的に間を埋めてますね。オーケストラのアレンジが一番難しいと聞きますが、やっぱり最終的には感性なんでしょうね。そういえば昔の特撮やアニメソングもフルオーケストラもの結構ありましたよね。間を埋めるって意味ではクレイジー・キャッツの曲のアレンジなんてイカしてました。

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  3. 「避暑地の出来事」は西通りのキノで観ました。21、2歳の頃。若すぎて理解できなかったのかもしれませんが、期待に副うものではありませんでした。パーシーフェイスのタイトル曲はぜひシングル盤で聴いてみてください。音圧に圧倒されます。あれはイージーリスニングの域を超えています。

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  4. こんな有名な曲なのに、この映画を見たという人に会ったことがありませんでした。記念すべき最初の人だったんですね。パチパチパチ。
    アナログ・シングルはやっぱりそうですか。60’s〜70’sあたりの他の曲も音圧すごいですもんね。聞いてみます。ところでフルカワさんFacebookはやってますか。もし入っていたらご連絡を。

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