Album:Full Circle
Song:Let Me Be The One
被災地および被災者の方々への支援の輪が日本中で広がっています。今、一人一人が自分ができることを考えています。まだ、長い復興の道のりは始まったばかりです。長期にわたる支援が必要だと考えます。
日本が一丸となれば乗り越えられないことはないそう信じています。水道の水も安全に飲める環境にあるのですから、少々のことは我慢です。
大きな災害や悲惨な出来事に人が見舞われると、精神的には”解離"という状態になります。解離症状(解離現象)とは、『意識(自己同一性)・記憶・感情・知覚・思考といった自我機能の統合性』が障害されて、まとまりを失っている心理状態を意味します。分かり易く言うと『頭がぼんやりとして、靄(もや)がかかったような感じ。今にも眠ってしまいそうな意識が遠のいている感じ。周囲の他者や世界のリアリティが弱くなって、自分と世界が切り離されているような夢見心地』といった『ぼんやりとした現実感の薄らいだ感覚』のようです。これは自己防衛本能の働きによるもので、日常の覚醒水準を引き下げたり、過去の記憶を思い出しにくくすることによって苦痛や不安を和らげようとするためだそうです。
その後、劇的な災害の体験を共有し、くぐり抜けてきたことで、被災者同士が強い連帯感で結ばれ、自己を襲った現実を否定する機制が働いているために、自分の為ではなく、譲り合い、他者の為に懸命に尽くそうとする心理状態になり、みんなで支え合い被災地全体が暖かいムードに包まれるようになる”ハネムーン期”という状態になります。
しかし、ライフラインが復旧し、仮設住宅が整備され生活が安定すると、解離状態が、徐々に解け、現実と対面にしなければならなくなります。この時期は”幻滅期”とよばれ、報道もあまりされなくなる頃で、取り残されたような孤独感と無力感・倦怠感にさいなまれるようになるようです。援助の遅れや行政の失策への不満ややり場のない怒りにかられ、けんかやトラブルが起こりやすく、自分の生活の再建と個人的な問題の解決に追われるため、地域の連帯感は失われる場合があるようです。
そして、復旧が進み、生活の目処頃がたち始める頃、再建する手応えを感じ地域づくりに積極的に参加していく”再建期”になっていきます。ここに至るまで数年を要するとされています。支援は長く継続されていかなけば意味がありません。
今後の道のりは、我々の想像できないくらいの過酷なものです。物的、金銭的支援も大事ですが、今後は心のケアが必要になってくると思います。
心を落ち着かせ、リラックスできる方法として音楽があります。できるだけ希望が持て、あたたかく包んでくれるような音楽がいいと思い、この曲を選んでみました。カーペンターズのヴァージョンがなんといっても有名ですが、作者であるボール・ウィリアムスやロジャー・ニコルスのヴァージョンも捨てがたい魅力があります。この歌の歌詞のように「我々の心は被災者の方々と共にある」そう思っています。このプログで取りあげる音楽で、ほんのちょっとでも心が癒されることがあれば幸いです。
Let Me Be The One(あなたの影になりたい)
Some sleepless night
if you should find yourself alone
一人きりで 眠れない夜は
Let me be the one you run to
Let me be the one you come to
When you need someone to turn to
Let me be the one
僕のそばにおいで
僕を選んで
誰かに頼りたいのなら
僕を頼りにして
To set things right
When this whole world’s turned upside down
混乱した世界を
正してくれる誰かが必要なら・・・。
Let me be the one you run to
Let me be the one you come to
When you need someone to turn to
Let me be the one
僕のそばにおいで
僕を選んで
誰かに頼りたいのなら
僕を頼りにして
For love and understanding, to find a quiet place
For silent understanding, a loving touch
愛と理解を求めているのなら
安らげる場所が欲しいのなら
わかり合える関係と
優しさを求めているのなら
Come to me
when things go wrong
And there’s no love to light the way
僕のそばにおいで
何もかもうまくいかないなら
君を導く愛が必要なら・・・
Let me be the one you run to
Let me be the one you come to
When you need someone to turn to
Let me be the one
僕のそばにおいで
僕を選んで
誰かに頼りたいのなら
僕を頼りにして
(残念ながらこの音源はありません)
(Let Me Be The One by Carpenters)
(Let Me Be The One by Paul Williams)