
Album:Studio Session 61-62
Song:Lavender
at 3701 W. 119th Street, Hawthorne, California
L.Aの一角にあるこの住所は、Beach Boys Fanにとっては忘れられない場所です。そう、ここでBrian, Dennis, CarlのWilson3兄弟が「誕生」し、生まれ育った家があった場所です。今では、高速道路の沿線となっているため見る影もありませんが、1940年の後半、家の前に芝生があり、平屋の、アメリカのごく一般的な家にWilson一家は住んでいたのでした。
(自宅の前ではしゃぐBrian,Dennis,CarlのWilson3兄弟)
長男のBrianが多感な思春期に夢中になったのは、ラジオから流れてくる音楽でした。R&R、R&B、Doo-Wopなどなど、そしてもう一つ、Brianの心を捕らえて離さなかったのが、ジャズ・ボーカル・グループ、”フォーフレッシュマン”のコーラスでした。ピアノの置いてある部屋にこもってはひたすら、その複雑なコーラスの音の構成を鍵盤の上でなぞっていき、ついに兄弟でそのハーモニーを再現するまでになりました。1960年初頭、彼等はモーガン夫妻の経営する"X-レコード”で生まれてはじめてのレコーディングを”ペンデル・トーンズ”名義で行いますが、驚くべきことに、この時すでにBeach Boysはあの複雑な”フォーフレッシュマン”のコーラスを習得していたのでした。「Studio Session 61-62」と題されるこのCDは、所謂「モーガンズ・テープ」と言われる、デビュー前のレコーディング音源ですが、その中の”Lavender”(モーガン夫人の作)という曲は、高度なコーラスをすでに自分のものにしていたということを証明する、貴重な音源です。すでにデビュー前にしてBeach Boysのあのコーラスは「誕生」していたのです!
Beach Boysの「誕生」の地である、この場所、日本なら歴史的な人物ではないかぎり○○生誕地という記念碑は立たないと思いますが、そこはアメリカ、数年前、この地に記念碑を建立しようという住民運動が高まり、寄付を募ったサイトをたまたま見つけ、私も協力させてもらいました。寄付をした人にはその記念碑に名前が刻まれるという、特典付きでした。そうして、自分の名前がこの記念碑に刻まれることになりました。(人生の折り返し点を過ぎた私にとって、大好きなBeach Boysの「誕生」の地に自分の名前を刻めたことは、自分にとっては生前に残した墓碑銘(終焉)のような想いがあります。)
(at 3701 W. 119th Street,Hawthorne,CaliforniaにできたBeach Boysの記念碑) |
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(左端の柱の左端あたりに刻まれています。) |
話は変わりますが、我がバンド浪夢(ロム)に「誕生」という曲があります。生まれ来る子供達にとって、「誕生」とは「愛されること」に他なりません。
それは誰もがもっている記憶であるべきです。しかし、この記憶を与えてもらえない子供達が増えています。子供達にすべてに与えられいるはずの「愛される記憶」。「誕生」には僕らのそんなメッセージが込められています。この曲の島原でのLiveの映像を相棒が編集してくれ、このほど完成いたしました。「浪夢オリジナル曲」のコーナーにアップいたしましたので、聞いてみて下さい。
そしてもうひとつ、「誕生」という曲のメッセージに関連するのですが、「誕生の記憶」と「愛されることの記憶」のふたつをテーマとして「幼児虐待」という問題に取り組んだ、ドキュメンタリーが11月28日(日)の深夜に日テレ系列で全国放送されます。相棒であるY医師の「タッチケア」への取り組みとその思いを描いた番組です。制作はこのブログに時々、コメントくれます福岡放送FBSのCantoku氏。是非ご覧下さい。
「誕生」という曲で繋がっていく色んな人の想い、浪夢にとって特別な曲になっています。
(”Lavender”の音源はありません。)
("Their Hearts Were Full Of Spring"(心に春がいっぱい)by Beach Boys1965年、フォーフレッシュマンのコーラスを完全に自分達のものにしています。)